東京まちある記

地形、歴史、建築、アート、商店街、お店、いろいろな魅力のかたまりの東京のまちを 日々 歩いている 現場からのリポート

『東京まちある記』 ことはじめ。 武蔵野台地と東京低地 湧水のこと.1

はじめまして。

まちが好きで 好奇心と知識欲に誘われ、東京を中心に首都圏の いろいろな場所を歩いている 『まちあるき屋』と申します。その まちあるき について、お話ししたいことは山ほどありますが、まずは 自分が最近ハマっている東京のまち の地形のお話を述べたいと思います。

 

東京の地形は 大別すると 東側の『東京低地』と西側の『武蔵野台地』のふたつから成り立っていることは、ご存知の方も多いと思います。その地形の違いを一番 実感できる場所は そのふたつの地形の境なのですが、そこで よく挙げられるのが京浜東北線上野駅から赤羽駅までの間、電車やホームから見える景色。大宮・浦和方面に向かって 左手が『武蔵野台地』の端である崖で、崖の上の土地は 武蔵野台地の一角を成す『上野台』の台地にある場所。そして 右側の平地こそ、その昔は 利根川や荒川の河口や浮洲で 江戸時代以降 もともとあった沖積層と呼ばれる軟弱な地盤や 埋め立てて造成された『東京低地』と呼ばれる土地なのです。

 

で、台地と低地の境で見られて現象は様々ありますが、ここでご紹介したいのは 台地のキワ 崖の下から湧き出る地下水、いわゆる『湧水』というヤツです。

 

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京浜東北線 東十条駅近くの崖下から湧き出ずる地下水

これがまさに 武蔵野台地の中に涵養された地下水が、台地のキワから湧き出てきた『湧水』ですが、京浜東北線の線路沿い 東十条駅近辺の崖下側には こうした湧水が 浸み出してきているものも含め、いくつか見ることができます。

 

また、下の画像は 東十条駅のある北区の隣 板橋区志村にある湧水ですが、こちらは崖下から少し離れた場所から地下水が 噴出しています。この水は この近隣の住民の生活用水として 今でも使われているようです

 

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けっこうな水量が常に流れ出していて 驚きます。

東京というと高層ビルや繁華街などのイメージが強いと思いますが、23区内でも こういう景色が見られる訳で このような湧水を見てあるくことは、東京の地形について 改めて考えられる良い機会になるのではないでしょうか。

 

そこで 次回以降 引き続き 東京の湧水、武蔵野台地と そこから湧き出てくる地下水について 最近 見てきたことなどを報告していきたいと思います。